原因別腰痛の分類と特徴
日本人の約80%が一生のうちに一度は経験すると言われる腰痛。しかし、一口に「腰痛」と言っても、その原因や痛みの出方は人それぞれ大きく異なります。
朝起きた時に痛むのか、長時間座っていると辛いのか、動き始めに痛むのか…。実はこれらの違いが、腰痛の原因を見極める重要なヒントになります。
理学療法士として34年間、数多くの腰痛患者様と向き合ってきた経験から、今回は原因別の腰痛の特徴と、それぞれに適したアプローチ方法を解説します。金沢市専光寺町で「あきヒーリング」を開業し、これまでの臨床経験を活かした施術を提供しています。

1. 筋筋膜性腰痛(筋肉由来の腰痛)
こんな痛み方をします:
筋筋膜性腰痛は、腰痛全体の約70〜80%を占める最も一般的なタイプです。長時間の不良姿勢、重い物の持ち上げ、運動不足などにより、腰部の筋肉(脊柱起立筋、腰方形筋など)が過度に緊張したり、微細な損傷を起こしたりすることで発症します。
痛みの特徴として、動き始めに強く痛み、動いているうちに徐々に楽になることが多いです。また、腰を押すと痛みのある「圧痛点」が見つかることも特徴的です。朝起きた時や、長時間同じ姿勢でいた後に痛みが強くなる傾向があります。
理学療法士としてのアプローチ:
当サロンでは、まず筋肉の緊張パターンを評価し、硬くなっている筋肉を手技療法で丁寧にほぐしていきます。さらに、姿勢指導や腰部を支えるインナーマッスル(腹横筋、多裂筋)の活性化エクササイズをお伝えすることで、再発予防を図ります。金沢市で慢性的な腰痛にお悩みの方の多くは、このタイプに該当します。
2. 椎間板性腰痛(ヘルニアを含む)
こんな痛み方をします:
背骨と背骨の間でクッションの役割を果たす椎間板に問題が生じるタイプです。椎間板ヘルニアが進行すると、神経を圧迫し、腰痛だけでなく、お尻から足にかけてのしびれや痛み(坐骨神経痛)を伴うことがあります。
特徴的なのは、前かがみの姿勢(靴下を履く、洗顔など)で痛みが増強することです。また、くしゃみや咳で痛みが走ることもあります。長時間座っていると痛みが悪化し、立って歩くと少し楽になるケースが多く見られます。
理学療法士としてのアプローチ:
椎間板性腰痛の場合、無理に押したり強く揉んだりすることは逆効果になることがあります。理学療法士として重要なのは、まず医療機関での画像診断(MRIなど)を受けていただくことです。
その上で、椎間板への負担を減らす姿勢指導、体幹の安定性を高めるエクササイズ、硬くなった周辺筋肉への優しいアプローチを行います。急性期には安静が必要な場合もありますので、慎重な評価と対応が求められます。
3. 椎間関節性腰痛(関節由来の腰痛)
こんな痛み方をします:
背骨同士をつなぐ小さな関節(椎間関節)に炎症や機能障害が起こるタイプです。特に腰を反らす動作(高い所の物を取る、腰を後ろに反らすなど)で痛みが増強するのが特徴です。
痛みは腰の中央ではなく、やや外側(腰のくびれのあたり)に感じることが多く、片側だけに痛みが出ることもあります。朝起きた時の腰の強張りや、長時間立っていると辛くなるという訴えも多く聞かれます。
理学療法士としてのアプローチ:
椎間関節への負担を軽減するため、関節の動きを改善する関節モビライゼーションという手技を用います。また、骨盤の傾きや股関節の柔軟性不足が椎間関節への負担を増やしていることも多いため、全身的な評価と調整が重要です。
金沢市で整体をお探しの方には、単に腰だけでなく、骨盤や股関節、胸椎なども含めた総合的なアプローチを提供しています。

4. 仙腸関節性腰痛(骨盤由来の腰痛)
こんな痛み方をします:
骨盤の後ろ側にある仙腸関節のわずかなズレや機能不全によって起こる腰痛です。痛みの場所は腰というより、お尻の上部(ベルトラインより少し下)に感じることが多く、片側のお尻がズキズキ痛むという訴えが特徴的です。
長時間の座位や、寝返りの際に痛みが出やすく、階段の昇り降りや片足立ちで痛みが増すこともあります。出産後の女性や、足を組む癖のある方に多く見られます。
理学療法士としてのアプローチ:
仙腸関節の動きを評価する徒手検査を行い、関節の位置関係や動きを調整します。また、骨盤周囲の筋肉(中殿筋、梨状筋など)のバランスを整えることも重要です。日常生活での姿勢指導や、骨盤を安定させるエクササイズもお伝えします。
見極めが重要:危険な腰痛のサイン
ほとんどの腰痛は適切なケアで改善しますが、中には医療機関での緊急対応が必要なケースもあります。理学療法士として、以下のような症状がある場合は、必ず医療機関を受診するようお伝えしています。
- 安静にしていても激しい痛みが続く
- 足の力が急に入らなくなった
- 排尿・排便のコントロールができなくなった
- 発熱や体重減少を伴う腰痛
- 転倒や事故の後の強い腰痛
これらは、重大な疾患(腫瘍、感染症、骨折など)の可能性があるため、整体やマッサージではなく、まず整形外科や内科の受診が必要です。
あきヒーリングでの腰痛への取り組み
当サロンでは、理学療法士としての医学的知識と評価技術を活かし、あなたの腰痛がどのタイプに該当するのかを丁寧に見極めます。
初回カウンセリングでは:
痛みの場所、痛みが出る動作、痛みの経過などを詳しくお伺いし、姿勢評価、関節可動域チェック、筋力評価、特殊検査などを行います。これにより、痛みの根本原因を特定し、あなたに最適な施術プランを組み立てます。
施術では:
原因に応じた手技療法、筋膜リリース、関節調整などを組み合わせ、痛みの軽減と機能改善を目指します。さらに、セルフケア方法や日常生活での注意点もお伝えし、「痛みが戻りにくい身体づくり」をサポートします。
金沢市で腰痛にお悩みの方、これまで色々試したけれど改善しなかった方も、ぜひ一度ご相談ください。理学療法士としての専門性と、一人ひとりに寄り添う温かい施術で、あなたの健康をサポートいたします。

まとめ
腰痛は原因によって痛みの出方や対処法が大きく異なります。ご自身の腰痛がどのタイプに当てはまるかを知ることが、改善への第一歩です。
金沢市善光寺町の「あきヒーリング」では、理学療法士として培った知識と技術で、根本からの腰痛改善をサポートしています。慢性的な腰痛でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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